2020年1月半ばに中国・武漢で発生したコロナウィルス(Covid-19)は1月時点では予測がつかないくらいの感染拡大となり、4月20日時点で世界で240万人近い感染者が確認されています。※ジョンズ・ホプキンス大学の記録より
この記事は1月から4月半ばまでの状況を綴った記録です。
- 1月半ば過ぎ 中国・武漢でコロナウイルスが発生したという報道
- 2/24(記事を書いた日) ヨーロッパへの渡航レベルは2 (不要不急の渡航はやめてください) ※過去にフランスを含む西欧はレベル3になったことはない。
- 3/16 フランスがEUと非EUの入国を30日間禁止措置を取る→以後継続中
- 3/17 フランスでパリを中心にロックダウン開始→4/20時点で継続中
- 3/24 外務省がヨーロッパ(フランスを含む)への渡航レベルを3(渡航中止勧告)に引き上げる
- 4/1 日本政府が外国人入国規制強化を決定
コロナウイルスによる新型肺炎が流行の兆しを見せていた2/24時点では、4月半ばに予定していたフランス行きに影響が出るとは思いもしませんでした。
こんなことは滅多に起こらないですが、私たちは念のために加入した海外旅行キャンセル補償により返金不可のホテル予約などは補償されることになりました(4/20時点)。
感染症が広まる兆しを見せていた時に私たちが気にしたことは2つです。
- 旅行中に渡航禁止になった場合どうするのか(入国・帰国できるのか)
- 出発前に旅行をキャンセルしたら払い戻し料金はあるのか
今回に関してはウイルスが発生したのが中国だったため、渡航先でのアジア人差別も気にしていました。
また世界的に感染が広まった場合には以下のことも気にする必要があります。
- 国によって渡航中の制限がある(健康状態の報告義務、医師からの健康診断書要、入国後2週間の自粛など)
- 帰国後に2週間、隔離されるかもしれない
- 自分は症状が出ずに誰かにうつすかもしれない→メディアで叩かれる
コロナウイルスのようなまだ得体の知れないウイルスは健康で免疫力もあれば自分は大丈夫かもしれないけど、身近にいる高齢者に感染させることも個人的には怖いです。これは世界の人たちが同じように感じることだと思います。
アメリカは対応が早くて、2月に入ってすぐに中国路線を3月には欧州路線のフライト運行停止を発表しました。
トランプ氏、欧州からの渡航を30日間停止 新型ウイルス対策 *3/12
米航空各社、中国便の運航停止を4月下旬まで延長 新型肺炎で – ロイター通信より
中国との航空路線を運休・減便する動きが各国・地域に波及 – JETROより
※2/27以降の情報は本文内に記載しています。
海外渡航を予定している場合にできることは3つかなと思います。
- 正しい状況を把握する
- ウイルス感染リスクの予防と対策をする
- リスク対策をしておく
夫は2月末にアメリカへ出張しましたが、その時はアメリカが中国へのフライトを停止した時の航空会社の対応をまず確認しました(日本も同じようになる可能性があるため)。
現時点ではヨーロッパが一番の感染拡大となっているので、ヨーロッパへの渡航を予定している場合は各国の大使館から情報を得た方が早いです。※後述します。
ここではウイルス拡大による影響が世界規模で起きた時、渡航についてどう考えるのかどう対応したのかをまとめました。※個人的な考えになるため、あくまでも参考程度として各自の渡航可否の判断は自己責任でお願いします。
コロナウィルス(COVID-19)による新型肺炎の影響で海外渡航をどう考えたのか
コロナウイルスによる新型肺炎が世界的に流行している中、海外渡航を予定している場合にできることは冒頭にも書いた3つです。
- 正しい状況を把握する(正しい情報を得る)
- ウイルス感染リスクの予防と対策をする
- リスク対策をしておく(保険加入など)
海外渡航を予定している場合は、実際に起きている状況を把握した上ででき得る対策をするしかない(自己責任)と思っています。
航空会社各社や世界の状況
これが全てではありませんが各社の情報を記載します。
外務省渡航情報ホームページでは情報の更新は少し遅めですが、入国制限を行なっている国を確認できます。
新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国後の行動制限)
日本から制限がある国は外務省のサイトで確認できます。
渡航先の大使館ホームページでも状況を確認できます。※こちらではフランス大使館のサイトのリンクを貼ります。
アメリカの疫病予防センター(CDC)と国務省のアラートも参考になります。
※CDC(アメリカ疫病予防センター)アラートではレベル3になると渡航禁止。
※国務省のアラートではレベル4で渡航禁止。
CDC – Centers for Desease Control and Preventation(英語)
アメリカをはじめとする各国は中国からの入国制限をしているだけでなく、フライト路線自体を運行停止にしました。
世界の航空大手、中国便の運航を相次ぎ中止 中国東方航空も米国便欠航 – CNN Newsより(2/4発信)
米航空各社、中国便の運航停止を4月下旬まで延長 新型肺炎で – ロイター通信より(2/12発信)
中国との航空路線を運休・減便する動きが各国・地域に波及 – JETROより(2/5発信)
2/27以降の追記:
Coronavirus: Europe plans full border closure in virus battle *3/17
フランスも全土外出制限 新型コロナと「戦争」訴え *3/17
トルコ 欧州9国からの入国を停止 感染拡大防止で *3/14
欧州で外国人入国禁止の動き ポーランドとデンマークでも *3/14
新型コロナウイルス感染拡大に伴う各国の入国条件変更状況について(ANA) *3/13
フランス、全国一斉休校を発表 新型コロナ拡大抑制へ *3/13
トランプ氏、欧州からの渡航を30日間停止 新型ウイルス対策 *3/12
新型コロナウイルスの影響で海外旅行をキャンセル、既に買った航空券は返金される? *3/9
“新型コロナ”アメリカが日本を“入国拒否”対象に!?…観光地ハワイは戦々恐々 *3/5
新型コロナウイルスの流行、「未知の領域に」=WHO *3/3
新型コロナで春の旅行「中止」「中止検討」6割に 「中止せず」も4割 それぞれの理由は *3/2
搭乗拒否された…新型コロナの影響で日本から海外に行けなかった話 *3/1
米、韓国や伊への渡航中止勧告 米国内で初の死者も – 共同通信 *2/29
米トランプ大統領 入国禁止措置は “2、3の国について検討”(NHKニュース)*2/29
デルタ航空は韓国、イタリア行き航空券を手数料なしで対応(英語)*2/26
デルタ航空は2/29から4/末までミネアポリス – ソウル線の運行停止を決定(英語)*2/25
アメリカの航空会社3社は韓国行き航空券購入者に手数料なしでキャンセルや日程変更(英語)
各航空会社の払い戻し対応については以下が参考になります – 2/18更新
航空会社各社のコロナウィルスによる払い戻しへの対応状況(英語)
※KLMオランダ航空は日本を含むアジア方面の3月末までの出発の予約を手数料なしで払い戻しの対応としました。
感染者数マップのリアルタイムは以下から確認できます。
中国路線を停止した時の航空会社の対応と状況はどうだったのか
これは一例です。
夫の2月末のアメリカ出張はデルタ航空で予約していました。
ウイルス拡大やデモのように先の状況がどうなるかわからない場合は、こうしたら絶対いいというような確実な答えを得ることはできないし誰にも答えはわかりません。
なので夫はアメリカが中国へのフライト停止を発表した時に航空会社は実際にどうしたのか、予約をしているデルタ航空へ確認しました。
アメリカが中国行きの渡航制限やフライト運行停止にすると発表した後も、1週間ほどはフライトは飛んでいた。
航空会社は往復航空券を買っている場合には輸送する義務があると約款にも定められているため、乗客を輸送する最大限の努力を行います。
ちなみに夫の場合、出発前日にデルタ航空に確認した内容は、
- アメリカが入国禁止を発令しない限りはキャンセルすればキャンセル料がかかる
- 万が一到着後に入国禁止となった場合は振替の対応をする
ということでした。
アメリカ行きの渡航をどう判断したのか→結果的にはギリギリOKだった
夫の場合は、現時点での状況から万が一渡航中に日本へのフライト停止が発表されたとしてもギリギリ帰れるだろうと判断しました(ギリギリ大丈夫で帰国しました)。
また気になっていた点も一応確認しました。
- マイレージを利用してアップグレードした場合:自分の都合で72時間以内にキャンセルする場合はマイルは戻らないが、国都合の場合はマイルは戻る可能性が高い(通常は72時間以内のキャンセルはマイルは戻らない)
- 往復の航空券を持っている場合、渡航中に中止と発表された場合でも航空会社が帰国するための振替便等の手配を行う
海外渡航時の対策(持って行ったもの)
渡航先では差別を受ける可能性があるのと、日本でもリスクは同じですが人混みでウイルスをもらう可能性も考えて、
- 除菌ティッシュ
- マスク
- 風邪薬(葛根湯、処方された風邪薬)
- のど飴
この4つは通常の海外旅行でも持参していますが、必須で持って行きます。
渡航先で差別を受けないようにするには、状況を見て判断してマスクの着用を決めた方がいいです(そのために一応マスクは持っていきます)。→アメリカ・シカゴでは全く差別は受けなかったしマスクしている人もいなかったそうです。
機内は乾燥しているので今回に限らずですが、のど飴は予防を含めて必須です。
夫の場合は仕事でアメリカへ行くので、レストランなど人が集まる場所はできるだけ避けてコンビニや非常食を持参して食事はホテルの部屋で済ませたそうです。
海外渡航時の対策(事前にできること)
事前にできる対策は3つかなと思います。
- 最新情報を集めておく
- 体の免疫力を上げるための食事を普段からしておく
- 万が一のために海外旅行傷害保険に入る(旅行キャンセル保険)
アメリカやヨーロッパなどは日本を入国禁止措置を取った場合はメディアでも取り上げると思いますが、外務省のサイトにも記載されるのでチェックします。
各国における新型コロナウイルス感染症に係る入国制限措置と入国後の行動制限措置に関する状況
個人的には渡航前にできる対策の一つとして、体の免疫力を上げるための食事に気をつけておくことも必要かなと思っています。
海外旅行傷害保険に関しては私はヨーロッパ行きの場合は必ず単体で加入しますが、夫の場合は先日付帯の海外旅行傷害保険補償で十分だと思ってます。
クレジットカード付帯の保険と単体で加入する保険の違いは立て替えの有無と適用範囲で、単体で加入していれば自分で立て替える必要がなく補償額も大きいです。
私たちは4月末に予定したフランス行きの旅行保険を、3月始めの段階で早々に加入しました。
海外旅行傷害保険に単体で加入するときに【旅行変更費用補償】にオプションで加入している場合は、渡航中止になったときには該当する費用が補償されます。→実際に補償されました。
キャンセルする場合は(主要航空会社の状況)
航空会社都合による運行停止は払い戻しや変更が可能になりますが、ウイルス流行が理由であっても渡航禁止にならない限りはキャンセルをすればキャンセル料がかかります。
航空会社によって対応が異なるので予約している航空会社や旅行会社に確認します。
航空会社各社のコロナウィルスによる払い戻しへの対応状況(英語)
飛行機、新幹線、高速バスの新型コロナによるキャンセル・変更対応。交通機関によって大きく異なるので注意(Yahoo!ニュース)*3/5
新型コロナウィルスによる肺炎の発生に伴う国際航空券の特別対応について(ANA)*3/9
新型コロナウィルス拡大に伴う国際線航空券の取り扱いについて(JAL)*3/12
KLMオランダ航空は日本を含むアジア方面の3月末までの出発の予約を手数料なしで払い戻しの対応としました。
私たちが利用する予定だったKLMオランダ航空/エールフランス航空は、最終的にはキンセル不可だった航空券を1年間有効のバウチャーへ変更可能となりました。
先が読めない状況下では航空会社も対応をその都度変えているので、キャンセルをするタイミングが大事だと感じました。
出発時の空港やアメリカではどんな状況だったのか
搭乗時間が迫る時間帯はそれなりに人がいるはずなんですが、2月末の出発時の羽田空港国際線はガラガラだったようです。
アメリカ(シカゴ)では日本人はあまり見かけなく、とはいえアメリカ人からの差別もなく見た目は平和だったそうです。
まとめ
コロナウイルスによる新型肺炎が大流行し始めた1月末から4月20日までの状況をまとめました。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
この記事が少しでも旅の参考になると嬉しいです。
今回のような新型ウィルスによる感染拡大は、過去にあまり例がないことなので対応が大変ですよね。
私自身、3月7日発のイタリアフリーツアーを予約していましたが、出発5日前にイタリアの感染者数が1000人を超え外務省の危険レベルが2に引き上げられたので、旅行会社からツアーキャンセルの連絡が入りました。
旅行代金は全額返金されるとのことで安心しています。
本当にこういうギリギリの段階で出発?キャンセル?と日々悩んでいる方は多いと思います。
tamamiさんからの情報は貴重でありがたく、これからも情報の発信をよろしくお願いします。
yumikoさん、コメントありがとうございます。
内心どうされたんだろうと気になっていたので、(旅行キャンセルは残念ですが)旅行代金は全額返金されるということを伺い安心しました!
旅行を予定していたらギリギリまで気になりますよね。。私自身もGW前に旅行を予定しているので情報は今後も追っていくつもりです(ヨーロッパ中心になると思いますけど。。。)。他の方はどうだったのか気になる方も多いと思うのでyumikoさんからの情報も参考になりました(^^)。ありがとうございます!