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フランス旅行前に【鉄道(フランス国鉄/SNCF)・バスの公共交通機関など】ストライキ(Grève)に遭遇したらやること

フランスでストライキが起きたらやること

2019年12月後半、旅行へ行く数日前にフランス国内のストライキ(Grève)が激化するという状況になりました。

フランスではストライキはよくあります。自由と権利を主張するフランスの国民性から来るものなのでこれは避けることはできません。私もフランス旅行中にストライキが起きて、帰りの飛行機が遅延するという経験をしたこともあります。

2019年後半に起きたストライキは1986年と1995年以来のSNCF(フランス国鉄)過去最大規模のストライキだと、現地でもトップニュースで連日報道されていました。

フランスのストライキ

フランスではよくストライキ(Grève)がありますが、これほど激しいストライキが起きている中で旅行へ行くのは初めての経験でした。

フランスのストライキ

フランスでストライキが起きると、ほとんどの公共交通機関(飛行機、鉄道、バス、タクシーなど)は容赦なくストップしますが、2019年12月から始まったストライキはこれまでにない酷い状況でした。

2019年12/20時点では12/5から1/5までと宣伝されていたストライキですが、2020年1/15時点では日にちが延びて1/15までと変更されており過去最大規模となっています。

フランスのストライキ

私が経験したことのある航空会社のストライキは帰国前日まで起きていて、そのときはトゥルーズ発パリ経由で日本へ帰国する飛行機だったのですが、出発がかなり遅れてパリの空港でターミナル内を激走するという経験をしました。

Transit国際線の飛行機が乗り継ぎ(トランジット)で遅延や欠航したときの対処法と対応策を実例で紹介

飛行機のストライキの場合は航空会社が振替便を用意してくれますが、鉄道やバスなどの公共交通機関の場合は自分で対処する必要があります。

ストライキが激化して困ることは移動手段がないことと、デモにならず者が紛れ込んでいて巻き込まれることです。

  • 空港から市内への移動
  • 地方への長距離移動
  • パリ市内の移動(各地方での移動)

私は個人旅行で鉄道やバスをよく利用するので、備忘録代わりに現地での状況と今回どう対応したのか紹介していきたいと思います。

旅行前にフランスでストライキが起きた時にやったこと

私がフランス旅行中に利用する公共交通機関は以下の予定でした。

  • バイヨンヌを拠点としてバスク地方をフランス国鉄(SNCF)TERで移動 *TER=日本でいう各駅列車のようなもの
  • スペインのサン・セバスチャンからバイヨンヌまでBla Bla Busで移動
  • バイヨンヌからボルドーまでTGVで移動(帰国前日)
ストライキで鉄道やバスが利用できない場合に困るのは長距離の移動で、特にTGVでの移動は距離も時間もかかる&帰国便に関わるのでちょっと深刻でした。

私が実際に事前にやったことです。

  • 情報を集めて正確な状況を把握する
  • それぞれの会社に確認
  • 最終判断(移動手段の変更など)

SNCF時刻表の見方TGVは事前に購入したほうがお得!フランス国鉄(SNCF)サイトで料金の確認方法と予約方法のまとめ

結論から言うとフランス国鉄(SNCF)はほぼ全滅で、TGVもTERも運行はなくなったので、鉄道で移動することは諦めて代替え便を調べて手配しました。

バスはストライキの影響がなかったので、旅の間はほぼバス利用としました。

情報を集めて正確な状況を把握する

フランスではどんな状況になっているのか、私はまず情報を集めました。

  • フランス国鉄(SNCF)ホームページを確認
  • twitterで情報を集める
  • 飛行機を利用する場合は航空会社のホームページを確認 ※予約をしている場合は直接メールが届きます。
  • フランスに住んでいる友人・知人に聞く *可能な場合

結論から言うとSNCF(フランス国鉄)に関してはSNCFのtwitterが情報が一番早いです。

また、フランスでストライキが起こる前には告知があります。

12月の時点でフランス国鉄(SNCF)のホームページにはこんな告知がされていました。

フランスでストライキが起きたらやること

▲2019年12/22確認時

フランスでストライキが起きたらやること

▲2019年12/23確認時(フランス語バージョンでは更新日は12/22で、内容は同じ)

引用元:フランス国鉄(SNCF)ホームページ

今回の場合は2019年12/5から2020年1/5までストライキを行うという告知があり、実際にフランス全土で鉄道の本数が減ったりキャンセルになりました。

フランスでストライキが起きたらやること

私が使う予定にしていたバイヨンヌからサン・ジャン・ド・リュズまでの鉄道も日に10本はあったものが1本か2本になり、曜日によっては全てCancelledと表示されている日もありました。

最初は運行があるのでは?と思っていましたが、結果的にはFull Trainと記載があったものは全てキャンセルになっていました(Full Trainと事前のスケジュールに記載がある場合はキャンセルになると考えた方がいい)。

運行状況は前日の17時までに決まると書かれていますが、その状況はSNCFのtwitterで確認できます。

フランスのストライキ

この画像は帰国後に確認した内容のスクショですが、この場合1/8の運行状況は<TGV INOUIとOUIGOが4分の3、Intercitiyは3分の1、TERは10分の6>での運行です。

前日の17時に決定するということなのでストライキ中は予定通りに移動できない可能性が高いです→パリの状況一番酷位ですが、パリだけでなく地方でもかなりの本数のSNCFがキャンセルとなり、窓口も開いてない状況が多かったです(私はサン・ジャン・ド・リュズとバイヨンヌで確認)。

フランス国鉄(SNCF)ではストライキを期間を指定した上で延期を推奨していて、既に購入したチケットは全て返金するという記載もありました。

パリに関しては地方よりも深刻で、SNSで情報を集めるといろんなツイートがありました。

https://twitter.com/TogoShiraishi/status/1208684811747037185

私はパリは @Le Parisien のツイートを参考にしています。

https://twitter.com/le_Parisien/status/1208785706195267584

パリ市内の移動はほぼダメと考えたほうが良くて、パリ市内では市民もイライラしているのでちょっとした衝突などに巻き込まれないようにすることも必要です。

ニュースではしばらく収まっていたジレジョーヌ(黄色いベスト)の活動もストライキに併せて活動開始していると報道していました。

フランス(パリ)のストライキ

フランスデモフランスデモ ジレジョーヌ(gelets jaunes / 黄色いベスト)の年末年始(2018.12月〜2019.1月)デモ状況

ストライキはフランス語で「grève」です。検索して情報を集めることをオススメします。

パリに住む友人(フランス人)にも状況を聞いたところ「今回のストライキはいつもよりもシリアスだ」と返事が来ました。

こういった状況から私は「私が乗るTGVはもしかしたら大丈夫かもしれない」という考えを捨てて、このルートをどうするかという考えに切り替えました。

フランスでストライキが起きる時は参加表明する労働組合の数で規模が決まります。ストライキが起きた時は、その状況が深刻なのか毎年あるような日常的なものなのかを確認します。

ちなみに帰国後にも確認しましたが、12月時点で予告していた1/5から日程が延びて1月時点では1/12まで継続することになっていました。

それぞれの会社に状況を確認

状況がわかったら私は利用する予定のバス会社に確認しました。

私たちはサン・セバスチャンからバイヨンヌへの移動はBla Bla Busというフランスのバス会社を利用することにしていたので、Bla Bla Busに直接問い合わせました。

Bla Bla Busはフランスの格安バス会社です(予約方法や詳細は後日記事にします)。

  • 利用する会社のホームページを確認
  • ホームページに問い合わせ先の記載があればメールで確認
  • SNSの記載があればSNSから確認

Bla Bla Busの場合は問い合わせ先にメールアドレスの記載がなかったので、Facebookのメッセンジャーから問い合わせを行いました。

フランスでストライキが起きたらやること

Bla Bla Busからは “エイリアンが来てバスを奪わない限りは大丈夫!” という返信が来ました(笑)。

宿泊する予定のホテルにも状況の問い合わせをしましたが(情報は多いほうがいいので)、ストライキに関しては日々状況が代わり私たち自身も確実な情報を得られないので各交通機関に直接確認したほうがいいとアドバイスを受けました。

他にも予約しているレンタカー会社AVISへもSNS(twitter)のダイレクトメッセージから問い合わせをしたら、早い段階で返答がきました。

確認はメールよりもSNSへ問い合わせたほうが回答が早いです。

最終判断(移動手段の変更や代替えを考える)

情報を得た上で最終判断するのは自分自身です。

決断の速さは重要なので、ストライキなど事前にわかっているものに関してはいちかばちかに掛けるのではなくリスク回避したほうがいいです。

私はフランスへ旅行する時は各所に確認して確実だと思われる情報を得られたとしても、必ず同時に代替え案も用意して現地でも必ず確認します。(要は全てを信じない)

海外旅行の場合は旅程通りに帰国することが最も大事なので、私たちはバイヨンヌからボルドーまでのTGVでの移動は2つの理由からリスクがあると判断してTGVでの移動はやめました→予約していたTGVは前日に、キャンセルになったとメールで連絡がありました。

  • フランス国鉄(SNCF)が期間を指定してストライキを告知している
  • TGVの運行が半分以下になる可能性があることがわかっている

最初はボルドーまでレンタカーを利用する予定で予約をしたのですが、その後格安バスが運行していることを知りBla Bla Busで予約をしました。

サンセバスチャン(スペイン)からBla Bla Busでバイヨンヌまで移動する途中の停車駅アンダイエでは、SNCFに乗る予定だった人たちがバスを待っていましたが予約が満席だったため乗れずにいました。

ちなみにフランス国内のレンタカーもSOLD OUTが増えていたので、早い段階でビアリッツ空港からレンタカーを借りることを決めました。

TGVは予定通り運行するかもしれないけれど、当日の本数は減るだろうし予約したTGVがキャンセルになって変更とか混雑とかになることは避けたかったので確実な方法を選びました。

フランス国内のバスはCheck my Busで確認できます。

Check my Busでフランス国内のバスを確認する

例えばバイヨンヌからボルドーへの移動を検索すると、Bla Bla BusとFLIXBUSが出てきます。

Bla Bla BusもFLIXBUSも格安バスで、Bla Bla BusはFacebookのメッセンジャーでやりとりが可能です。

移動予定日のバスの運行があるかどうかBla Bla Busヘ直接問い合わせたところ、問題なく運行されるということでした。検索&予約できる区間は基本的に運行されると考えていいと思います。

Bla Bla Busで区間を検索する

FLIXBUSで区間を検索する

※Bla Bla Busの予約方法や実際に乗った感想は後日記事にします。

Bla Bla BusとFLIXBUSは移動時間も値段もほぼ同じですが、預ける荷物の数はBla Bla Busは手荷物は1人2個まで、預け荷物も2個まで可能です(FLIXBUSは1人1個ずつ)。

私たちの場合はサン・セバスチャンからバイヨンヌへの移動でBla Bla Busを利用するので、Bla Bla Busへ状況を確認すると同時に他の手段も調べました。

  • サン・セバスチャンからアンダイエまでのバスク鉄道スケジュール
  • アンダイエからフランス入りするルート(鉄道、バス)*SNCFとAUTOCARS BUS #816のルートがある。

移動がある場合は、一つのルートだけでなく代替案を検討する

利用する交通機関のSNSをフォロー&アプリを入れておく(推奨)

私は常に最新情報を確認できる状態でいるために、利用する交通機関のSNSはフォローした上でアプリもiPhoneに入れています。

リスクに備えるために大事なのが情報収集だと思っています。
  • フランス大使館
  • フランス国鉄(SNCF)
  • RATP(パリ交通公団)*メトロ、バスなどパリとパリ周辺の交通
  • 利用する交通機関のSNS(Oui Busなど)
  • Le Parisien
  • FlixBus(ヨーロッパ内の格安バス会社)
  • Bla Bla Bus(ヨーロッパ内の格安バス会社)* SNCFの子会社

情報が重要なので、緊急時に備えるにはスマホも常に使える状態にしたほうがいいです。

私はSIMを事前に購入して使えるようにしていますが、スマホを海外でも普通に使えるようにするには3つの方法があります。

プリペイドSIMフランスで無料WiFiが使える場所は?レンタルWiFiが必要かどうか迷ったら読む!現地で困らない通信手段の選び方

いざという時にバッテリーがなくなると海外では特に困るので、私はモバイルバッテリーも常に持ち歩いてます。

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フランス旅行でストライキに遭った時に対処することのまとめ

余談ですがフランス好きな友人がパリへ旅行した時にもストライキ真っ只中でした。

その時は鉄道が動いていなかったので、郊外のモンサンミッシェルなどへ行く予定にしていたけど行けず、ずっとパリで過ごしたという経験談を聞いていました。

オット

フランスのストライキは容赦ないよね。

海外旅行へ行く時に最も大切なのが帰国便に乗ることなので、帰国前は少なくとも2日前には余裕を持って移動をしておいた方がいいです。

私は帰国前日に移動をする予定にしていたので、フランスに来て実際にバスに乗るまでは本当にバスが動いているのかどうかハラハラドキドキでした。

ちなみに私の場合は既に予約していたバイヨンヌからボルドーまでのTGVは、直接バイヨンヌの駅へ行き払い戻しの手続きをしました。

バイヨンヌのSNCF駅

バスク地方ではどの駅も昼間は閉まっていて、閑散としていました。

バイヨンヌ発のSNCFの運行状況は日に2〜3本(しかも夕方以降のみ)となっていて、窓口もそれに合わせて夕方だけ開いていました(昼間に行った時は閉まっていた)。バイヨンヌよりも小さい町サン・ジャン・ド・リュズも同じ状況でした。

フランスの風景やフランスの田舎を目指している自宅のガーデンをインスタグラムでも発信していますので、よかったらインスタグラムも見てみてください。

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2 COMMENTS

TAKAKO

こんにちは。今現在、カルカッソンヌにいます。ここまでくるのは大変でした。グレーブは悪化の一途を辿っています。TGVだけでなく地方の小さな路線ダメになっています。全く運行されていないというわけではないのですが、酷いところは1日に1本とかになっています。チケットを求める人で駅の窓口は長蛇の列。そのうえ、窓口の人も少なく…。
長距離バスもすぐに埋まってしまうようです。今はもう、国鉄はキッパリ諦め、早めにバスのチケットを取るべきだと思います。SNCFはネットで手続きすることにより返金するといっていますが、ネットにアクセスすることができなくなっています。駅で一緒になったフランス人もみんな怒っていました。とにかく、甘い考えは捨てた方がいいです。最悪のストライキになっています。

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tamami

TAKAKOさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。私自身もちょうど年末年始にフランスにいたためコメントが遅れました(^_^;)。無事に戻られていますでしょうか?

グレーブ、ひどかったですよね。私が訪れたバスク地方ではSNCFの窓口は日に1〜2本になった(しかも夜間のみ)運行時間に合わせて夕方しか開いていませんでした。ネット手続きは1/7以降に可能だとサイトには書いてありましたが個人的にはそれも信用していなかったので、開いている時間に窓口へ行き払い戻し手続きをして来ました。

>とにかく、甘い考えは捨てた方がいいです。最悪のストライキになっています。

こちらは記事にも書きましたが、全く同感です。

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