本当は内心薔薇に憧れているけれど『庭は狭いしどんな薔薇が合うのかもわからない。育て方もわからない。』と、興味があるのに躊躇していたのはガーデニング初心者だった10年前の私です。
そんな私がある日ガーデン屋さんへ行った時、1つの薔薇に一目惚れしました。その香りと美しさに惹かれてどうしてもその薔薇が欲しくなりました。
育てられる自信はなかったけれど、思いきって一歩を踏み出したらすっかり薔薇の世界にハマりこんでしまいました。
ここではズボラな私でも狭いスペースでも育てられている薔薇を、以下の2つに重点をおいて紹介していきます。
- 育てやすい薔薇のそれぞれの特徴
- それぞれの薔薇のメリットとデメリット
初心者の私が薔薇を選んだ基準
我が家の庭は西側に面していて日当りはまあまあいいですが、広さはそれほど広くありません。日当りはいいけど、西陽が強いので夏は水遣りを欠かせません。
薔薇を選ぶときは検討に検討を重ねます。
パンフレットの写真を見ているとどの薔薇もかわいいしそれぞれの良さがあるので迷います。でも私が薔薇を選ぶときは、共通した3つの基準があります。
- 強健で育てやすい(手間があまりかからない)
- できれば四季咲きがいい
- カップ咲きでコロンとしている
薔薇といえば『ベルサイユの薔薇』や『紫のバラの人』に出てくる正統派の薔薇も素敵なんですが、私はカップ咲きのコロン!とした丸みのある花びらの薔薇が大好きです。
育てやすいガーデニング初心者向けの薔薇の種類
私が自宅に植えている薔薇は地植えが7本、鉢植えが1本です。
庭には薔薇以外にもシンボルツリーや宿根草などを植えています。
宿根草やハーブはナチュラルガーデンに合う&丈夫&薔薇に合うものを選びました。
- ドックローズ(ハーブ)12年くらい
- スピリット・オブ・フリーダム(イングリッシュローズ)8年くらい
- サマースノー 8年くらい
- ブリーズ(フレンチローズ7年くらい
- ラ・レーヌ・ビクトリア(フレンチローズ)3年くらい
- クリスティアーナ(京成バラ)3年くらい
- グラハム・トーマス(イングリッシュローズ)2年くらい
- マダムアルフレッドキャリエール 1年くらい
ドックローズ
「ドックローズ」は、実は薔薇だと知らなくて、ハーブの一種だと思って買ったら薔薇だったという(*⌒∇⌒*)… なので薔薇と認識して買っていないのですが、それくらいに薔薇のことを知りませんでした!
▲咲き始めはサーモンピンクで、どんどん白っぽくなっていきます。
ドッグローズはほぼ放置でも育つし病害虫にも強いです。ただどんどん大きく生長するので、植える場所を考えたほうがいいです。
デルバール産のフレンチローズ『ブリーズ』
デルバール産のブリーズの圧倒的なかわいさは群を抜いています。育てている中でも強健です。
蕾から咲き始めて咲いてから散るまでも美しく可憐で、いつどのタイミングで見てもかわいい薔薇です。
パンフレットでブリーズを見つけたとき、そのかわいさに一目でやられちゃいました。その決め手は、柔らかな優しいアプリコット色にコロンとしたカップ咲きのその姿でした。
凛と咲くその姿もカットして活けても、そのままで絵になります。
最低限の水遣りはもちろん必要ですが、放っておいても勝手に育つところがまたいいです。
- フレンチローズ
- 四季咲き
- 強健で育てやすい
- カップ咲き
- 中輪咲き(直径7cmくらい)
- 直立性
四季咲きとは?:四季を通じて花が咲くこと。※4〜5回くらい咲きます。 引用元:Weblioより
ブリーズは四季咲きなので年に3〜4回花を咲かせます。
- 花が終わったらお礼肥として置き肥を与える
- 1〜2月に剪定 ※思いきり剪定してもOK
- 日向を好む
- 病害虫には比較的強いけどカイガラムシ(白い斑点みたいなもの)が時々つくので、見つけたらはがす ※簡単にはがせます。
デビット・オースチン産イングリッシュローズ『スピリット・オブ・フリーダム』
『スピリット・オブ・フリーダム』は、私が薔薇を育てるきっかけになった薔薇です。
この薔薇の魅力はなんといっても花弁が多いカップ咲きが優雅で美しく香りもよく、そしてそれ以上にこの薔薇の名前に私は惚れこんでしまいました。
『スピリット・オブ・フリーダム』=『自由の精神』。
この花弁がたまらなく美しい。。。(*´ -`)(´- `*)
デメリットは、花弁が多いが故にちょっとうつむき加減に咲くところです。
花摘みカゴに入れても絵になるし、散った花びらも美しい。
蕾のときは少し濃いピンクで開いていくうちに少しずつ薄くなっていきます。この過程を見るのも楽しいです。
高台の場所にフェンスに絡めて下から見上げて鑑賞するには、最高の薔薇です。
香りは私が育てている薔薇の中で抜群にいいので花びらをドライにしてポプリとして楽しむにも最適です。花付きが良いので庭いっぱいに花が咲くと玄関のドアを開けるたびにほのかな香りに癒されてます。
- イングリッシュローズ
- 四季咲き
- 強健で育てやすい
- カップ咲き(多弁)
- 大輪咲き(8〜10cmくらい)
- 直立性(半ツル性)
スピリット・オブ・フリーダムは年に4〜5回咲きます。ブリーズよりも1回分多くて、11月末頃まで蕾をつけます。
- 花が終わったらお礼肥として置き肥を与える
- 1月に剪定 ※思いきり剪定してもOK
- 日向を好む
- 病害虫には比較的強いけどカイガラムシ(白い斑点みたいなもの)が時々つくので、見つけたらはがす ※簡単にはがせます。
フレンチ・ローズ『ラ・レーヌ・ビクトリア』
ブリーズやスピリット・オブ・フリーダムに目が慣れてきて、もう少し小ぶりの薔薇が欲しいと欲が出て探し始めて選んだのが『ラ・レーヌ・ビクトリア』です。
ビクトリア女王の名を持つこの薔薇の特徴は、中輪でカップ咲き、小さくて濃いピンク色の花を咲かせます。
私がこの薔薇に持つイメージは、フランスの作家サン・テグジュペリが書いた『星の王子さま』に出てくる気高く美しい薔薇。
育てやすいと言われていますが、植えた1年後に場所が悪かったからなのか(北西の半日陰でした)枯れてしまいました。
同じ年に同じ薔薇を買い西側の日当りのいい場所に植えたところ、元気に育ってはいるものの若干病害虫に弱いような気がします。それでもコロンと小ぶりに咲く姿がとても可愛いので頑張って育てています。
- フレンチローズ
- 返り咲き
- 日陰だと育ちにくい
- カップ咲き
- 中輪咲き(7cmくらい)
- 直立性
返り咲きとは?:春の花が小春日和に誘われて、時期でもないのにまた咲くこと。狂い咲き。二度咲き。引用元:コトバンクより
小ぶりのカップ咲きのその姿が美しいのですが、返り咲きということだけが惜しいです。四季咲きで楽しみたいくらいに美しい薔薇です。
陽当たりのいい場所に植えたら、どんどんシュート(新しい枝)を伸ばしています。日が当たる場所のほうが相性がいいみたいです。
- 花が終わったらお礼肥として置き肥を与える
- 1月に剪定
- 日向を好む
- 若いうちは葉っぱが病気に弱く、アブラムシがよくつく
アメリカ産『つるサマースノー』
育てやすいと聞いて購入した薔薇が『つるサマースノー』です。
初心者向けの薔薇で調べると必ず上位に出てくる薔薇で、トゲも少なく半八重のフリル咲きが愛らしく育てやすい品種です。
トゲが少なく小ぶりでかわいいのですが、残念なのはドッグローズと同じように一季咲きという点です。
一季咲きとは:年に1回、一定の期間だけ開花する植物の性質。引用元:Weblioより
私はカップ咲きの薔薇が好きですが、複数の薔薇をいけるときにフリル咲きの白い薔薇があるだけでお互いを引き立ててくれるのでサマースノーの可愛らしさも気に入っています。
- アメリカ産
- 一季咲き
- 半八重のフリル咲き(花径4cmくらい)
- 微香
- クライミング(つる性)
デメリットは、2017年に植え替えをしたのでまだ株が小さいからなのか不明ですがアブラムシがつきやすいです。株が大きくなったらまた記事に追記します。
- 花が終わったらお礼肥として置き肥を与える
- 1月に剪定
- 日向を好む
- シュートをよく伸ばす
- 葉っぱが病気に弱く、アブラムシがよくつく
国産京成バラ『クリスティアーナ』
クリスティアーナは2019年の3年目からいくつか花を咲かせるようになりました。
購入する前に見た画像を見た時はほとんど白っぽい薔薇だと思っていたのですが、実際に咲いたクリスティアーナは淡いピンク色です。
ほんの少しフリルがある裾が可憐でとてもかわいいです。
- 国産
- 返り咲き
- カップ咲き(花径8〜10cmくらい)
- 日陰のほうが花付きがいい
- 微香
- クライミング(つる性)
花弁の多さやカップ咲きのところはスピリット・オブ・フリーダムと似ているのですが、花弁が薄くて軽やかです。
- 花が終わったらお礼肥として置き肥を与える
- 1月に剪定
- 日陰でも日向でもOK
- 病害虫には強い
デビット・オースチン産イングリッシュローズ『グラハム・トーマス』
2019年2月に3年目の大苗を買い植えました。
3年目の大苗で期待はしていなかったのですが、2019年4月に5つの蕾をつけました。
5月半ば過ぎに花を咲かせました。
カップ咲きのころんとした形もかわいいし、少しオレンジがかった黄色がなんとも言えないくらい美しいです。
- イングリッシュローズ
- 返り咲き(多め)
- 中輪カップ咲き(花径6〜8cmくらい)
- 強健で丈夫
- 濃厚なティーローズ
- シュラブ
蕾から咲くまでの姿がすごく美しくて色も元気をもらえるパワーで、個人的には咲きはじめの状態が一番美しく好きです。
- 花が終わったらお礼肥として置き肥を与える
- 1月に剪定
- 日陰でも日向でもOK(完全な日陰はNG)
- 病害虫には強くて強健
- 香りはあまりない(?)
- 咲いてから散るまでが他の薔薇よりも早い気がする(検証中)
国産薔薇『マダムアルフレッドキャリエール』
フランスの田舎街へ行った時に目を引いた薔薇がありました。
壁の上から垂れた枝に咲く小さな花弁が可愛く、こんな薔薇が欲しいと思い似たような薔薇を探して見つけたのがマダムアルフレッドキャリエールです。
まだ購入してから花は咲かせていませんが、鉢植えでもわりと強健です。
- 国産薔薇
- 淡いピンク〜白
- 繰り返し咲き
- ロゼット咲き(中輪)
- 強健で丈夫(初心者向き)
- 香りはティーにダマスク
- つる樹形
うちの階段に面するコンクリートの壁に這わせたらかわいいだろうと想像したらどうしても欲しくなりネットで探してみたらお値段もそれほど高くない。
- 花が終わったらお礼肥として置き肥を与える
- 1月に剪定
- 日陰でも日向でもOK
- 病害虫には強くて強健
※購入してからまだ花を咲かせてないので、咲いたら追記します。
薔薇の配置
それぞれの薔薇は、全て西側に植えています。
『ブリーズ』と『ラ・レーヌ・ビクトリア』はブッシュ仕立て(木立性)にしていて『クリスティアーナ』はつる性なので、小屋のほうまで伸ばして小屋に絡める予定です。
『スピリット・オブ・フリーダム』はフェンスに絡めるようにブッシュ仕立てで育てています。隣りに1mくらい間隔を空けて『サマースノー』を植えています。(2017年3月に植え替え)
今はグラハムトーマスを植えていますが、わりと元気に育っています。
植えた後に知ったのですが、クリスティアーナは半日陰くらいのほうが花付きがいいらしいです。
薔薇の手入れと道具
私自身は基本的には面倒臭がりですが、薔薇を育てるようになってから自然と手をかけるようになりました。
- 水遣り(春〜秋の毎日。冬は休眠期)
- 置き肥料(四季咲きは花が咲いた後 / 休眠期)
- 虫退治(4月〜10月くらいまで)
- 病気になった葉っぱをとる(春〜秋)
- 剪定(12月〜1月くらいまで)
アースガーデンロハピは食品原料を使っているというところから購入してみましたが、害虫にも効き目があるので今はこれ一択です。
黒点病になった葉っぱは取り除いて、虫を見つけたら退治して夏は毎日の水遣りを欠かしません(ときどき忘れますが基本的に水遣りは毎日やります。)。
肥料は有機肥料を、鋏はバラ専用鋏を使っています。
必要最小限でしか手入れをしていませんが、選んだ薔薇は今のところ丈夫でわりと病害虫にも強く育っています。
まとめ:薔薇を植えたらこんなに楽しい!
初心者にも育てやすいオススメの薔薇を紹介しました。
薔薇を育て始めてから、春が来ることが待ち遠しく蕾が出て来ると毎日庭を眺めてはウキウキ楽しくなりました。
- 休眠期の冬が終り春が来ると、ウキウキが倍増する
- 毎日眺めているだけで幸せな気分になる
- 外で眺めて楽しんで、カットして部屋の中でも楽しめる
- 心が豊かになる
農薬はあまり使いたくないですが、薔薇を綺麗に咲かせようと思ったらある程度は必要かなと思っています。
できれば使いたくない理由は、あるときアマガエルが薔薇の葉っぱにいるところを見つけて、毎日場所を変えて移動する様子を見るのが日課になり楽しみにしていました。
▼アマガエルの写真を掲載しているので、苦手な方はここでスルーしてください。
でもあるとき虫が大量にいるのを見つけて一般的な農薬を使ったら、その翌日からアマガエルがいなくなってしまいました。それがショックだったので、それ以来農薬は厳選して使うようになりました。
葉っぱの上にちょこん!と乗って毎日移動するアマガエルを眺めることも、薔薇を育てていてよかったと思うことのひとつです。
四季を通して、薔薇の成長を見ることは心を豊かにしてくれます。
雨に打たれている薔薇も蕾のまま立ち枯れていく薔薇も、キレイに咲き誇るその姿もどんな状態でもそのままでいいんだと言ってくれてるかのようで、元気とパワーをもらってます。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
薔薇を選ぶのに迷っている方や育てるのは難しいからと躊躇している方に、少しでも参考になれば嬉しいです。
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庭をモチーフに、2017年9月に東京のギャラリーで写真展(ふたり展)を行いました。
もし興味があれば以下の記事も読んでみてください。
ヨーロッパの風景やフランスの田舎を目指している自宅のガーデンをインスタグラムでも発信していますので、よかったらインスタグラムも見てみてください。
YouTubeでの発信も始めました。興味がありましたらご覧になってみてください。