2017年3月からプロの写真家の先生が教える写真のワークショップに通い、同じ年の9月に都内のギャラリーで初めての写真展(ふたり展)を開催しました。
ワークショップに通ってからは『写真=自分自身(の心)を表すもの』ということを学び、写真を通して表現できる喜びや楽しさを知りました。
ここでは写真展の準備から開催までの手順を紹介していきたいと思います。
写真展開催のための準備とスケジュール
写真展を開催するには決めることがたくさんあります。
- ギャラリーを選ぶ
- テーマ、タイトルを決める
- 写真を撮る
- プリントする紙の種類、サイズを決める
- 額装、並べ方などを決める
- ステートメントを考える
- 展示品以外の準備(フォトブックやポストカードなど)
ギャラリーを決める
開催した写真展はワークショップのグループ展なので、私の場合はあらかじめ展示するギャラリーが決まっていました。
写真のワークショップに参加している場合は、参加者で最後に写真展を開催するケースもありその場合は馴染みのギャラリーで開催することも多いです。
個人で写真展を開催したい場合はギャラリーへ出向いて作品を持参しオーナーに依頼して展示するか(有料)、メーカーが主催しているコンテストに応募して展示するという方法もあります。
テーマ・タイトルを決める
私が参加したワークショップでは合計8人が2人ずつペアで1週間ずつ写真展を開催しました。
それぞれのペアで1つのテーマを決めてそのテーマに基づき自分の作品のタイトルを決めていきました。
私とペアのメンバー2人のテーマは漢字一文字『巡』と決めて、そこからイメージする写真を決めて(または撮り直したりして)いきました。
テーマを決めることで展示する写真のイメージが形になっていきます。
プリントする紙の種類とサイズを決める
写真展を開催する上で最も大切なのが「紙の選び方」と「額装」です。
紙の選び方や額装で写真の見え方が変わるということを知り、紙の選択が大切なことなんだと知りました。
そもそも私はデジタルカメラで撮った写真をプリントしたことがほとんどなかったので、プリントしてみて見え方が違うことを知りました。
写真展に展示する写真は、写真専門の印刷会社(ピクトリコ)に写真を見てもらい合う紙を提案してもらってから紙を決めていきました。
最終的には、ピクトリコの『ソフトグロスペーパー』を選びました。(お値段は1枚600円)
額装・並べ方を決める
私は小さめ六つ切サイズの写真を合計20枚を展示しましたが、ペアの方は大きめのサイズを額装にして6枚くらいで展示していました。
テーマやタイトルが決まり、ある程度写真を撮った段階で枚数と展示方法を決めていきました。
私が展示したギャラリーの形状は、L字型でした。なのでLの長い側に上下2段の7枚ずつ、L字の短い側に上下3枚ずつを展示しました。
額装は立派な額に入れる展示が主体ですが、私は温かみを出したかったので木製パネルを選びました。数が多かったのでパネルは自作しました。
以下は、展示した写真の一部です。
ひとつひとつの写真にタイトルをつける場合もありますが、タイトルをつけるかどうかは自由です。私はつけませんでした。
写真を鑑賞するときにタイトルがついている場合は写真家の方がどういうイメージで撮ったのか想像しやすいですが、それぞれの想像に任せたい場合はタイトルをつけない場合もあります。
アーティスト・ステートメントを考える
アーティスト・ステートメントとは写真を見てくれる人たちのための、指針になるような文章です。または、写真家の考えや写真に込める想いのようなもの、と表現する方もいます。
見てくれる人に自由に見てもらいたいという理由からステートメントを置かない方も中にはいるそうなので、ステートメントの有無は自由です。
ステートメントの形式に決まりはなく展示方法も様々です。
私は自分の写真にステートメントを入れたものをイラストレーターで作成して、A4サイズでプリント(プリントはオーダー)したものを展示しました。
展示写真以外に準備したもの
自分の写真展の前にいくつか写真展を見に行ったら、ポストカードやフォトブックが用意されているケースが多かったので私もいくつか用意しました。
栞やカレンダーは自分のアイデアで用意しました。
- フォトブック ※展示用
- 栞(しおり) ※来場者へのプレゼント
- ポストカード ※販売用
- カレンダー ※販売用
フォトブック
フォトブックは種類も多く迷いましたがいくつかサンプルを見て2種類を展示しました。
photobackはソフトが使いやすくて種類も多いので作りやすいです。
写真の質を優先するならFUJIFILMもおすすめです。
カレンダーやポストカード・栞
カレンダーやポストカード・栞(しおり)は自作しました。
カレンダー作成はIllustratorを使って作成しましたが、ポストカードや栞は自宅のプリンターでも十分に作ることができます。
必要な準備期間
スケジュールは様々だと思いますが、私が参加していたワークショップでは半年くらい前からギャラリーを抑えてOBから参加者を募り写真展を開催することは決定していました。
私自身はまだワークショップの途中だった5月の終わりに急きょ参加することが決まったので、準備期間は3ヶ月くらいでした。
- 5月の終わりに参加決定
- 6月早々にテーマ、タイトルを決めて写真を撮り始める
- 7月の終わりに写真を選定、額装やサイズを決める
- 8月にプリントオーダー、木製パネルを制作
- 9月初旬開催の前日に作品を搬入
プリントの発注から出来上がりまでは、数日から1週間くらいかかります。
額装をプロの業者にお願いする場合はさらに1週間くらいみておいたほうがいいので、遅くとも展示の2週間前までには依頼したほうがいいです。
私は木製パネルを自作することにしたので、展示の1ヶ月前にはプリントを依頼して制作にとりかかりました。
かかった費用
- ギャラリーへの展示費用(6日間で4万円くらい)
- プリント代(@600円 x 20枚= 12,000円)
- 木製パネル制作費(@約1,000円 x 20枚=約20,000円)※外注したら約60,000円
※備品・雑費(道具類など)除く
最後に
初めての写真展開催の準備はけっこう大変でしたが、今は気軽に展示できるギャラリーもあるので展示方法によって準備期間も異なってきます。
テーマを決めて写真の選定には思った以上に時間がかかるので、写真展を考えている場合は少なくとも3ヶ月以上の準備期間をもつことをおすすめします。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
この記録が、写真展を初めて開催される方の少しでも参考になれば嬉しいです。