海外旅行傷害保険には主な補償6つの他に、「航空機遅延費用」「航空機寄託手荷物遅延」があります。クレジットカードには海外旅行傷害保険補償が利用付帯で付いているものが多いですが、「航空機遅延費用」と「航空機寄託手荷物遅延」は付いていないものがほとんどです。
※「利用付帯」というのは、航空機のチケット代やツアー代金、公共交通乗用具(公共交通機関)を使った家と空港の移動などの旅費を、対象のクレジットカードで支払うと適用される保険のこと。
✔︎本記事の内容
- 「航空機遅延費用」と「航空機寄託手荷物遅延」とは
- 「航空機遅延費用」と「航空機寄託手荷物遅延」補償の例
- 海外旅行傷害保険に「航空機遅延費用」と「航空機寄託手荷物遅延」が付帯するクレジットカードの種類と比較
この記事を書いている私は元旅行会社勤務で海外渡航業務や国際線の予約と手配を担当してきました(オランダの旅行会社で1年間勤務の経験あり)。海外渡航歴は40回以上、海外旅行時には必ず別途で海外旅行傷害保険に加入します。
これまで航空機遅延にあったことが数回あるため、海外旅行へ行くときは必ず「航空機遅延費用」と「航空機寄託手荷物遅延」の補償をつけています。
クレジットカードは数枚保有していますが、保有するカードによっては保険に別途加入しなくてもいい場合があります。カードの見直しをしたので備忘録として記事に残します。
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海外旅行傷害保険補償の「航空機遅延」「航空機寄託手荷物遅延」とは
海外旅行傷害保険でカバーされる6つの補償
海外旅行へ行くときに加入する保険には、一般的に6つの補償があります。個別に加入する保険、クレジットカード付帯の保険どちらも項目は共通しています(異なるのは補償額)。
- 治療費用(旅行先でかかった病気・ケガの治療費用)
- 傷害死亡・後遺障害(旅行中のケガにより亡くなったり、後遺障害が生じたりした場合)
- 疫病死亡(旅行中に病気により亡くなった場合)
- 救援者費用(旅行中にケガや病気で入院し、家族が現地にかけつけた場合)
- 賠償責任(誤って他人にケガを負わせたり、他人の財物を壊したりしたことなどによって法律上の損害賠償責任を負った場合)
- 携行品損害(身の回りの持ち物が盗まれたり、壊れたりした場合)
詳しくは以下の記事で説明しているので参考にしてください。
クレジットカードによっては海外旅行傷害保険が付帯していない場合もあります。また、特定のプレミアカード以外補償額は少なく「利用付帯」になっていることが多いので、事前に補償内容を確認することをおすすめします。
「航空機遅延費用」「航空機寄託手荷物遅延」とは?補償されるものは?
海外旅行傷害保険で補償される6つの項目以外に、大抵はオプションで付けられる補償が「航空機遅延費用」と「航空機寄託手荷物遅延」です。
- 航空機遅延費用:航空機が遅れ、予定していなかった宿泊代・食事代・交通費などを支払った場合
- 航空機寄託手荷物遅延等費用:航空会社に預けた手荷物の到着が遅れたことにより、着替えや身の回り品などを購入した場合
「航空機遅延費用」と「航空機寄託手荷物遅延」が補償されるのは以下のケースです。
- 出発地で、搭乗予定の航空機が6時間以上の出発遅延・欠航・運休・搭乗予約受付業務の不備による搭乗不能、または搭乗した航空機の着陸地の変更により、6時間以内に代替となる航空機を利用できない場合
- 搭乗した航空機の遅延等によって、乗継地から出発する予定の航空機に搭乗できず、 乗継地への到着時刻から6時間以内に代替となる航空機を利用できない場合
補償される内容は以下のものです。
- 宿泊代
- 食事代
- 国際電話料等の通信費
- 旅行サービスの取消料や違約料
- 宿泊施設への移動に要するタクシー代や電車代等の交通費
航空会社が補償してくれることもありますが、その場合は補償されなかった部分について保険で補償されます。例えば、出発予定のフライトが機材故障でキャンセルになり出発が翌日に変更、宿泊先や食事は航空会社が提供したが、チェックイン後で荷物が取り出せず身の回り品を購入したなど。この場合の身の回り品は(保険に加入していれば)保険で補償されます。←私自身が実際に体験しました。
海外旅行傷害保険に「航空機遅延」「航空機寄託手荷物遅延」が付帯するクレジットカードの種類と比較
海外旅行傷害保険に「航空機遅延」「航空機寄託手荷物遅延」が付帯するクレジットカードの種類と比較
クレジットカードに付帯している海外旅行傷害保険は「利用付帯」が多く、「自動付帯」が付くのは一部のプレミアムカードのみです。またほとんどのクレジットカードには「航空機遅延費用」と「航空機寄託手荷物遅延」は付いていません。
※「利用付帯」というのは、航空機のチケット代やツアー代金、公共交通乗用具(公共交通機関)を使った家と空港の移動などの旅費を、対象のクレジットカードで支払うと適用される保険のことです。
「航空機遅延費用」と「航空機寄託手荷物遅延」補償が付いているクレジットカードは以下の通りです。
クレジットカード | 年会費(税込) | 付帯の種類 |
JCBプレミア(ザ・クラス、プラチナ、ゴールド・ザ・プレミア、ゴールド) | 55,000円 27,500円 5,500円 11,000円 |
利用付帯 |
ANAアメリカンエキスプレス・ゴールド | 34,100円 | 利用付帯 |
ANAアメリカンエキスプレス・プレミアム | 165,000円 | 自動付帯(決済した場合、家族カードも付帯) |
三井住友プラチナ | 55,000円 | 海外は自動付帯、国内は利用付帯 |
三菱UFJプラチナアメックス | 22,000円 | 自動付帯 |
三菱UFJゴールドプレステージ | 11,000円 | 利用付帯 |
セゾンゴールドアメックス | 11,000円 | 利用付帯 |
アメリカンエキスプレス・ゴールド | 31,900円 | 利用付帯 |
アメリカンエキスプレス・プラチナ | 165,000円 | 利用付帯 |
アメリカンエキスプレス・スカイトラベラー ※2021/9/30に新規受付終了 | 11,000円 | 利用付帯 |
アメリカンエキスプレス・スカイトラベラープレミア※2021/9/30に新規受付終了 | 38,500円 | 利用付帯 |
ヒルトンオナーズアメリカンエキスプレスプレミアム | 66,000円 | 利用付帯 |
Marriott Bonvoyアメリカンエキスプレスプレミアム | 49,500円 | 利用付帯 |
デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレスゴールド | 28,600円 | 利用付帯 |
※アメックス=アメリカンエクスプレスカードの略
※2024年2月独自調査によります。年会費や条件はカード会社により今後変わる可能性があります。
遅延費用の補償額はカード会社により異なりますが、だいたい2〜4万円くらいです。年会費がそれほど高くないわりに補償が充実しているのはセゾンゴールドアメックス(年会費11,000円 / 手荷物遅延費用が10万円まで)です。※利用付帯
マイレージを貯めることや海外旅行でラウンジを利用することを重要視するならデルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレスゴールドも(年会費28,600円 / 手荷物遅延費用2万円まで)おすすめです。利用付帯ですが、カードで買い物したものは全てマイレージに換算されます。※スカイマイル
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