海外旅行先で想定されるトラブルは以下のようなものがあります。
- 病気や怪我をした時の高額医療費への対応
- 予期できない盗難
- 航空機遅延による身のまわり品の購入など
クレジットカードに付帯している海外旅行傷害保険は、一部のプレミアムカードを除いて「利用付帯」です。「利用付帯」というのは、航空機のチケット代やツアー代金、公共交通乗用具(公共交通機関)を使った家と空港の移動などの旅費を、対象のクレジットカードで支払うと適用される保険のことです。
保有しているクレジットカードの補償内容が「自動付帯」になっていれば別途保険に加入する必要がない場合もあるので、事前に調べることをおすすめします。
✔︎本記事の内容
- 海外旅行先で実際にあったトラブルの事例
- 海外旅行傷害保険の基本的な補償
この記事を書いている私は元旅行会社勤務で海外渡航業務や国際線の予約と手配を担当してきました(オランダの旅行会社で1年間勤務の経験あり)。海外渡航歴はアメリカ・カナダなど主要国を含む40回以上、ヨーロッパへ行くことが多くフランスだけで合計17回旅しています。
これまで「航空機遅延」「手荷物遅延」「天候不良のためフライトキャンセル」などいくつかトラブルに遭った経験から、海外旅行時は必ず別途で海外旅行傷害保険に加入します。私が保有するクレジットカードは「利用付帯」であることと、付けたい補償が付いていないため、毎回海外旅行傷害保険に加入しています。
※記事内にPR広告を含みます。
ネットからの申し込みで2000ポイントプレゼント!
海外旅行先で実際に起こったトラブル事例
外務省のホームページでは海外で実際にあった被害を確認できます。実際に起きている被害は以下のようなものがあります。
- 財布やバッグの盗難: 観光地や交通機関での盗難が比較的多く報告されています。財布やバッグが盗まれることで、現金やクレジットカード、パスポートなどが失われることがあります。
- スリによる貴重品の盗難: 混雑した場所や観光地で、スリによる貴重品の盗難が報告されています。特に列車や地下鉄、観光名所などでの被害が多いです。
- ホテルや宿泊施設での盗難: 宿泊施設での盗難や貴重品の紛失も報告されています。部屋の鍵をかけることや貴重品を安全な場所に保管することが重要です。
- 詐欺や不正行為: 観光客を対象とした詐欺や不正行為もあります。偽の商品を売りつける、不正な料金を請求する、偽の警察官や観光ガイドに騙されるなどの事例が報告されています。
- 交通事故や怪我: 海外での交通事故や怪我に遭遇することもあります。レンタカーの運転中やアクティビティ中に怪我をするケースがあります。
私自身が実際に遭ったトラブルは「強盗に遭ってバッグごと盗られる」「クレジットカードの不正利用」「航空機遅延」「帰国時のフライトがチェックイン後にキャンセルになり、身の回り品を購入」「航空機遅延で荷物だけ数日後に遅れて届いた」「コロナ流行によりフライトキャンセル」などなど。
友人の中には「教会でパスポート盗難(フランス)」「観光地でスリに遭い現金が入った財布を盗難(ベルギー)」「パリのメトロでスリ未遂(フランス)」などがありました。
日本はとても安全な国ですが、ヨーロッパではスリが普通にいて盗難は多いです。気をつけていてもスリの手口は想像をはるかに超えていて素早いので、常にリスクはあります。
海外旅行傷害保険の基本的な補償
海外旅行傷害保険の基本的な補償
海外旅行傷害保険についている補償は基本的には6つです。この6つは全てがセットになっていることが多いですが、オーダーメイド型で選択できるプランもあります。
- 治療費用(旅行先でかかった病気・ケガの治療費用)
- 傷害死亡・後遺障害(旅行中のケガにより亡くなったり、後遺障害が生じたりした場合)
- 疫病死亡(旅行中に病気により亡くなった場合)
- 救援者費用(旅行中にケガや病気で入院し、家族が現地にかけつけた場合)
- 賠償責任(誤って他人にケガを負わせたり、他人の財物を壊したりしたことなどによって法律上の損害賠償責任を負った場合)
- 携行品損害(身の回りの持ち物が盗まれたり、壊れたりした場合)
その他の補償として、以下の2つがあります。※オプションで付ける場合が多いです。
- 航空機遅延費用(航空機が遅れ、予定していなかった宿泊代・食事代などを支払った場合)
- 航空機寄託手荷物遅延等費用(航空会社に預けた手荷物の到着が遅れたことにより、着替えなどを購入した場合)
※航空会社にはロストバゲージ(紛失)補償というものがありますが、補償されるのは「完全な紛失=戻ってこない」とみなされた場合です。ディレイドバゲージ(遅延)の補償有無は航空会社によって異なります。
航空会社が補償する手荷物や身の回り品の従価料金
航空会社には従価料金(Valuation Charge)という制度があります。
価格申告のない手荷物および身の回り品についての賠償限度額は15万円まで補償されます(手荷物破損などの原因が航空会社ににある場合支払いできる金額)。実際の価格が15万円を超える場合は15万円を超える額につき1万円ごとに10円の従価料金をチェックイン時に払っていた場合に限り、賠償価格が支払われます。※賠償申告価額が賠償限度額。 賠償金額が実際の価額を超えることはありません。また、会社有責時のみ適用されます。
どの補償が必要なのか見極める
不測の事態に備えるとどれも必要に思われますが、行き先によっては「疫病死亡」が必要なかったり、「携行品損害」補償は少額でいい場合があります。
私の場合は疫病が流行っている国へ行くことがほぼないので、海外旅行傷害保険はオーダーメイド型を選んで「疫病死亡補償」を省くことが多いです。それ以外は必ず付けています。カメラやパソコンなど高額な機材を持って行く場合は、補償額を多めにすることもあります。
海外旅行傷害保険の基本的な補償 – 加入するなら(個人的意見)
海外旅行傷害保険(掛け捨て)に加入するなら
私の場合は、海外旅行へ行くときには必ず海外旅行傷害保険に加入します。理由は、実際にトラブルに遭い、保険に加入していたことで補償された事例が数回あるからです。
人気の保険会社は3つあります。
大抵は損保ジャパンの「新・海外保険off!」に加入します(安い&オーダーメイド型を選べるから)。コロナ前はたまたまジェイアイ傷害火災「tabiho(たびほ)」に加入していて、キャンセル料がかかった旅行代金が全て返金されました。※オプションで「旅行キャンセル保険」を選んでいることが前提です。
空港では当日加入できる保険もあります(カウンターや自動販売機にて)。
羽田空港内で加入できる保険会社一覧を見る(羽田空港オフィシャルサイト)
成田空港内で加入できる保険会社一覧を見る(成田空港オフィシャルサイト)
関西国際空港内で加入できる保険会社一覧を見る(関空オフィシャルサイト)
海外旅行傷害保険が付帯しているクレジットカード
海外旅行傷害保険が付帯しているクレジットカードはけっこう多いです。年会費無料のクレジットカードは全て「利用付帯」なので、補償額で決めるのがおすすめです。また、年会費無料のクレジットカードには「航空機遅延費用」と「航空機寄託手荷物遅延等費用」は付いていないことがほとんどです。
以下は年会費が無料の人気のクレジットカードです。補償額の一例を参考程度にご覧下さい。
エポスカード(VISA) | 三井住友カード(NL) | リクルートカード | |
死亡後遺障害 | 3000万円 | 2000万円 | 2000万円 |
傷害治療費用 | 200万円 | 50万円 | 100万円 |
疫病治療費用 | 270万円 | 50万円 | 100万円 |
賠償責任 | 3000万円 | 2000万円 | 2000万円 |
携行品損害 | 20万円 | 15万円 | 20万円 |
救援者費用等 | 100万円 | 100万円 | 100万円 |
※2024年1月調査時点の内容です。
※エポスカード(VISA)は以前「自動付帯」でしたが、2023年10月1日以降「利用付帯」に変更になり補償額が変わり手厚くなりました。
※エポスカード(VISA)公式サイトより「海外旅行キャンセル保険」への加入ができます。
個人的には年会費無料のクレジットカードを選ぶなら、補償額が大きいものを選択します。私自身はこの中では(マルイで買い物をすることもあるため)エポスカードを保有しています。
気をつけないといけないのは「自動付帯」ではなく「利用付帯」なので、航空機のチケット代やツアー代金、公共交通乗用具(公共交通機関)を使った家と空港の移動などの旅費を、クレジットカードで支払うことで適用される点です。
クレジットカードを新規で作る場合は、ポイントサイトハピタスを経由してポイントを貯めるという方法もあります。
エポスカード(VISA) | 7000ポイント |
三井住友カードNL | 2200ポイント |
リクルートカード | 1100ポイント |