その時点で私は4月末に予定していたフランスへの旅行を中止せざるを得ないことを想像すらしていませんでした。2020年8月の時点でもワクチンさえ開発されれば早ければ2022年春、うまくいけば2021年秋には行けるだろうとも思っていました(未だにそう望んでいます)。
つい先日、パリ在住の作家、辻さんの日記を読んで自分の考えが甘かったのではないかと考えさせられました。
辻さんも書かれているようにこれは辻さんの考えであって、政府やらある種の機関が発表しているものではありません。あくまでもいち予測なんですが、その予測には妙に説得力がありました。
不安な情報が錯綜する今、ぼくが考えるこれからの自分の生き方についての雑感、
今日の日記です。https://t.co/8i0vCtt2hK
— 辻仁成 (@TsujiHitonari) August 8, 2020
私は海外旅行が大好きでここ数年は年に2回のペースでフランスへ行っています。
フランスの美しい村を制覇するという目標とフランスの古いものを仕入れるという目的もあるから、行ける状況になったらすぐにでも行きたいです。
でも現実はそうではないということも自覚しつつ、これからのことを考えていくためにここで今後どうなっていくのか、いくつかの根拠を元に考察を書いてみたいと思います。
海外旅行というもの自体が難しくなるのではないかという考察の理由
コロナウイルスの世界的蔓延
コロナウイルスのニュースが飛び交い始めたのが2020年の1月。
1月時点ではそれほど深刻に捉えておらず、3月時点でもまさか春から夏にかけて世界にウイルスが蔓延するとは思ってもいませんでした。
- 2020年1月27日時点で4,474人 / 死者107人
- 2020年2月27日時点で約8万人(82,171人)/ 死者2804人
- 2020年3月27日時点で約54万人(542,417人)/ 死者24,354人
- 2020年4月20日時点で約240万人
- 2020年8月11日時点で約2000万人(20,011,186人)/ 死者73万人
参照元:
ITメディア – 新型コロナ、過去2カ月の感染状況を比較した
1月から7月までの状況についてはざっくりと以下の流れになります。
- 1月半ば過ぎ 中国・武漢でコロナウイルスが発生したという報道
- 2/24 ヨーロッパへの渡航はレベル2 (不要不急の渡航はやめてください) ※過去にフランスを含む西欧はレベル3になったことはない。
- 3/16 フランスがEUと非EUの入国を30日間禁止措置を取る
- 3/17 フランスでパリを中心にロックダウン開始→5/11解除
- 3/24 外務省がヨーロッパ(フランスを含む)への渡航レベルを3(渡航中止勧告)に引き上げる *継続中(8月時点)
- 4/1 日本政府が外国人入国規制強化を決定
- 7/1 フランスの入国制限一部解除(https://jp.ambafrance.org/article15914)
1月から4月半ばまでの記録については以下の記事も参考にしてみてください。
一般的にインフルエンザが流行るのは秋から冬なので、コロナウイルスも当初は夏になったら落ち着くものだと予測されていました。
でも夏にかけて一向に減らないことや気候的に暑いインドや南アメリカでも感染者数が増えていることから季節は関係ないということが素人目にもわかります。
参照元:ジョンズ・ホプキンス大学
コロナウイルスがただの風邪になるにはワクチンが必要不可欠?
海外旅行へ元どおり行けるようになるための解決策は、メディアでも報道されているようにワクチン開発のみだと思っていて、個人的にはワクチンさえ開発されたら、早ければ来年秋から再来年春には海外旅行には行けるようになるんじゃないかと思っていました。
でもちゃんと調べてみたらワクチンというものは、通常でも9〜17年かかるものらしいです。
1つのくすりを開発するのに、どれくらいの年月がかかりますか。- 製薬協ホームページ
コロナウイルスは風邪の一種だと思えばそれほど期間はかからないかもしれないけれど、それでも通常数年かかるものを1〜3年でできたとしてそれを個人的に接種する気にはなりません(副作用が怖い)。
ワクチン開発、急ぐべきでない 免疫学の第一人者が警鐘
https://www.tokyo-np.co.jp/article/47729
焦点:コロナワクチンに接種拒否懸念、開発「急ぎすぎ」に不信感
https://jp.reuters.com/article/covid-vaccine-idJPKCN2530OH
個人的に気になるのは、再び渡航できるようになった時の条件にワクチン接種が必須になるのかどうかという点です。
日本からヨーロッパへ渡航する場合の制限
2020年8月現在、日本から各国に対する感染症危険情報は、レベル3 – 渡航は止めてください(渡航中止勧告)となっています。
また、海外との間の航空旅客便も減便して運行しています。※詳しくは各航空会社ホームページでチェックしてみてください。
海外旅行したとしても、日本へ入国する際は8月時点では以下のことが必須となっています。
空港の検疫所において、質問票の記入、体温の測定、症状の確認等が求められます。全員にPCR検査が実施され、自宅等、空港内のスペース又は検疫所長が指定した施設等で、結果が判明するまでの間待機(自宅等で検査結果を待つ場合、症状がないこと、公共交通機関(鉄道、バス、タクシー、航空機(国内線)、旅客船等)を使用せずに移動できることが条件)
引用元:外務省海外安全ホームページ
日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国後の行動制限
2020年8月現在では以下の措置を取っている国に分けられます。
- 日本からの渡航者や日本人に対して入国禁止など入国制限措置をとっている国・地域(120か国/地域)
- 日本からの渡航者や日本人に対して入国後に行動制限措置をとっている国・地域(91か国/地域)
参照元:外務省ホームページ
入国制限を取っている国(ヨーロッパだけ抜粋)
- オーストリア
- ジョージア
- ドイツ
- ノルウェー
どの国にも共通しているのは、国籍所有者やその家族、商用などで訪れる場合には証明書及び72時間以内に検査を受けた陰性証明書の提示などの提示が条件となっているという点です。
引用元:外務省ホームページより
入国後に行動制限措置を取っている国(ヨーロッパだけ抜粋)
- アイルランド
- イタリア
- オーストリア
- ギリシャ
- ジョージア
- デンマーク
- ノルウェー
- ハンガリー
- ベルギー
行動制限措置を取っている国では、国にもよりますが以下の措置を取っている国が多いです(片方だったり両方だったり)。
- 72時間以内に検査したコロナウイルス陰性証明書持参
- 入国後14日間の隔離が必須
制限なしで入国が可能な国(ヨーロッパだけ抜粋)
- フランス *在日フランス大使館ホームページ
- スペイン *在日スペイン大使館ホームページ
- オランダ *在日オランダ大使館ホームページ
- ポルトガル(8/15までは可能、以下2週間ごとに見直し)*在ポルトガル日本国大使館ホームページ
※わかり次第追記予定(2020年8月に確認できている国)
これが1〜2年経った頃どう変わるのかが、観光として海外旅行をする立場としては気になります。
日本へ帰国した時に現在のように14日間の隔離が必要だったら、長期休暇が取りづらい普通のサラリーマンにとっては実質的に海外旅行は難しくなると思います。
日本からの渡航者・フランスの入国制限措置及び入国後の行動制限
フランスの入国制限措置はわりと緩いです(これは正直嬉しい)。
地域により異なるがマスク着用義務化(守らなかった場合は罰金135Euro)
対象国からの渡航者は7月1日よりフランスに無制限で入国できる
2020年8月時点での対象国は以下の通りで、日本も含まれます。
- オーストラリア
- カナダ
- 韓国
- ジョージア
- 日本
- モンテネグロ
- モロッコ
- ニュージーランド
- ルワンダ
- セルビア
- タイ
- チュニジア
- ウルグアイ
参照元:在日フランス大使館ホームページ
この措置はフランスに渡航する旅行者のみに適用されます。これらの旅行者は入国時に新型コロナウイルス感染症の症状がない限り、自主隔離措置の対象にはなりません。
フランスのみなので、他のヨーロッパの国々へ行く場合にはそれぞれの国の措置を確認する必要があります。また今後日本での感染が拡大したら対象国から外される可能性もあります。
例えばドイツなどは入国後に14日間待機となっているので、観光で旅行することに現実的ではないと思います。
航空会社の状況(エールフランス航空)
エールフランス航空では2020年8月時点でサージカルマスク着用必須とし、着用しない場合は搭乗拒否の対象になるとしています。さらにマスクを数枚持っていくことを推奨しています。
2020年4/22以降の予約に関しては運賃の種類に関わらず手数料無料で変更が可能となっていますが、個人的には現時点で予約を入れるのはリスクがあると思っています。
エールフランス航空オフィシャルサイトでコロナウイルスに関する情報を確認する
今後の予測とまとめ
いくつかの根拠から今後の海外旅行がどうなるのか?感染状況にもよると思いますが、あくまでも個人的な予測として、早くても2022年春に行けるかもしれないけれどその場合は
- ワクチン接種が必須となる
- 陰性証明書が必要
- 14日間隔離が必須となる
このどれか又は全てが必須になるのではないかと思っています。
あるいはワクチンが開発されたとしてもそれが本当に効果があるのか証明されなかったり副作用が強いということが出てきた場合は、しばらくの間は海外旅行自体が特別なものになるかもしれません。
どちらにしても秋から冬にかけての感染状況で今後どうなるのかある程度の形が見えてくると思っているので、withコロナで各国がどう対策をするのかは追って見ていきたいです。
早くもとのように海外旅行へ行ける日が戻りますように!!それを願うばかりです。
最後まで読んでくださりありがとうございました!