フランスの地方の都市までエールフランス航空のサイトから直接予約を入れるとき、ルートを選択する画面で飛行機+列車(TGV)の選択肢が出てくることがあります。
- パリ・シャルル・ド・ゴール空港
- リヨン、パールデューTGV駅 / フランス国鉄 TGV
引用元:エールフランス航空予約画面
シャルル・ド・ゴール空港からの移動が鉄道だからといって料金がお得になっているというわけでもありません。
結論からいうと、荷物が多い帰りの利用は【飛行機+列車】は不向きです。荷物が軽かったり行きの場合は便利です。
ここでは実際に利用したときの様子や状況、私が感じたメリットとデメリットを紹介していきます。
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TGV AIRで購入したチケットのルート
私たちが利用したのは東京発パリ(CDG)経由でリヨンへ行くルートです。
羽田(HND)- パリ(CDG)- リヨン(XYD)
エールフランス航空のサイトで出発地と行き先を入れるといくつかの選択肢が出てきます。右上の【出発時間】【所要時間】【料金】でソートすることができますが、基本的には所要時間の短い順で表示されます。
料金を選ぶと詳しいルートや時間が表示されます。
機材に【TGV】と入っている場合は、TGV AIR(飛行機+列車)の予約です。
CDG空港駅でTGV AIRチケット受け取り
利用する前に私たちが不安だったのは、パリのシャルル・ド・ゴール(CDG)空港のSNCF / TGV駅でのTGVチケットの受け渡しでした。
- AF293 22:55 羽田発 4:30+1 パリ, シャルル・ド・ゴール空港着
- AF5155 6:56+1 パリ,シャルル・ド・ゴール空港発 9:00+1 リヨン,パール・デュー駅着
空港からリヨンまでの列車のチケットは空港内のフランス国鉄(SNCF)駅で受け渡しがされます。
羽田空港のエールフランス航空カウンターでチェックイン時に確認した時は、シャルル・ド・ゴール空港にあるフランス国鉄(SNCF)の駅は5時から開いていてチケットの引き換えも窓口で出来るということでした。
CDG空港駅にあるGare SNCF(TGV)駅の場所
パリのシャルル・ド・ゴール空港に到着したのは予定より30分早い早朝の4時でした。
入国審査を済ませて荷物をピックアップしたらだいたい4時半くらいです。
早朝なので到着ロビーは薄暗くショップも閉まっていて、時間をつぶせる場所はありません。ちらほら飛行機を待つ乗客がベンチに座ったり寝ていたりしました。
シャルル・ド・ゴール空港のSNCF / Gare TGV駅は到着したターミナル2Eとターミナル2C/Dのちょうど中間あたりにあります。
- ターミナル2E
- Gare TGV駅
出典元:PARIS AEROPORT オフィシャルサイト – ターミナルマップ(全体)
日本からのエールフランス航空は大抵ターミナル2Eに到着します。シャルル・ド・ゴール空港については以下の記事も参考にしてみてください。
空港内にある【Gare SNCF】という表示を目指して進みます。
表示は【Gare SNCF】だったり【●●TGV】だったりしますが、電車マークを目指して進みます。ターミナル2Eからはそれほど遠くなく10分くらいで到着しました。
エスカレーターを降りたところにTGV駅があり、左側はパリ市内へ向かうチケットオフィスで右側にTGV AIRを受け取るオフィスがあります。
【Service TGV AIR】と書かれている場所がTGVチケットの受け渡しをするチケットオフィスです。
シャルル・ド・ゴール空港のSNCFオフィスは6:10〜22:10がオープン時間です
羽田空港でチェックイン時には5時から開いているということでしばらく待っていたのですが5時になっても開かず、後で知りましたが実際は6:10からのオープンでした。
HORAIRES:
Lundi – Mardi – Mercredi – Jeudi – Vendredi – Samedi – Dimanche de 06:10 à 22:10
引用元:フランス国鉄(SNCF)オフィシャルサイト – シャルル・ド・ゴール空港
チケットの受け取り
TGV AIRオフィスでは当日の予約発券は受け付けていなくて、事前に予約をしていた乗客への受け渡しのみ可能でした。
入り口で要件を伺う人がいて、TGV AIRの受け取りのみ受け付けて中に入ることができました。
私たちも事前に予約したe-ticketを見せて、無事に引換券を受け取りました。
チケットを受け取るまでの注意点
シャルル・ド・ゴール空港TGV駅内にはトイレがありません。
チケット受け取り時間が決まっているので、待ち時間が長い場合は到着したターミナルで待機するか近くのラウンジを利用したほうがいいです。※ラウンジについては利用するには条件があるため、後述します。
到着ロビー(ターミナルC)にあるエールフランスラウンジ
Gare SNCF(TGV)駅からも近いターミナル2Cにエールフランスのラウンジがあります。
ターミナル2Cのラウンジは、ビジネスクラス利用でなくても(混雑していなければ)ラウンジオプションとして有償で使用することも可能だと書いてあります。引用元:エールフランス航空ラウンジオプション
私たちは行きのフライトが有償アップグレードでビジネスクラスになったので、5時半のオープンを待って6時までエールフランスのラウンジで過ごしました。
シャルル・ド・ゴール空港駅でTGVヘの乗り込み
電光掲示板にプラットホーム名が表示されたら入り口にいる係員にチケットを見せて、地下のホームへ移動します。
8月はバカンスシーズンのためホーム入り口にはすごい人だかりが出来ていて、列車遅延でもあり出発できないのかと最初は思いました。
私たちが乗るTGVの終着点はマルセイユ行き(TGV5102)だったので、マルセイユ行きの番号が表示された地下のプラットフォームへ移動しました。
あらかじめチケットに刻印がされているので入り口で刻印をする必要はないと説明がありましたが、心配な場合は刻印してもいいと思います。
行きのTGVはそれほど混んでいなかったので、入り口の荷物置き場も空いていました。
TGVは全席指定席なので荷物さえ置ければ安心して乗れます。
リヨン パール・デュー駅でチケット受け取り
リヨンのパール・デュー駅でチケットの受け取り
リヨンのパール・デュー駅にTGV AIRの受け取り窓口があります。
通りかかる度に開いてたり開いてなかったりするのですが(貼り紙が貼ってある)、滞在時間があまりなくて開いてなくても隣りに通常窓口があるので万が一のときはそこで対応してくれます。
私たちは到着した日に行ったときは開いていなくて通常窓口で聞いたところ、出発日の2日前からチケットは用意されているということで帰国日の前日に再度受け取りに行きました。
受け取り時はe-ticketを出してパスポートを提示し(パスポート提示は代表者のみでOKでした。)引き換え券(チケット)を受け取りました。
リヨンから乗り込むTGVの注意点
リヨンのパール・デュー駅や乗り込んだCDG空港行きのTGVでは、8月はフランスでもバカンスシーズンのためかなり混雑していました。
▲出発ホームの番号が表示されるのを待つ乗客たち。
駅構内は通るたびに常に、バカンスを過ごすために移動する乗客で溢れかえっていました。
座席のある車両内にも荷物を置く場所があり、そこも既にいっぱいだったのですが私たちの場合は親切な青年がいて荷物を置いてくれたのでなんとか荷物を置くことができました。
荷物が多いor大きい場合はTGV内に荷物を置く場所を探すのが大変
CDG空港で降りるときも荷物を取り出すのが大変なので、到着少し前に早めに出して置く必要があります。
空港到着10分くらい前に荷物を取り出して入り口付近へ移動する
シャルル・ド・ゴール空港が終点ではないため停車時間も短いです。車内の荷物置き場に荷物を置いていて取り出しに時間がかかるので早めに準備しました。
TGV AIRのTGVは変更不可
エールフランスやTGVの都合で乗れなかった場合は代替便(TGV)を用意してくれますが、事前の変更は不可です。※行きと帰りにSNCFで確認
私たちは遅延があった場合のリスクを考えてダメもとで1本早いTGVに変更できないか交渉してみたのですが「それは出来ない。万が一遅れた場合は代替便を用意する。」という返答でした。
これは出発前にエールフランス航空に問い合せた内容と同じでした。
TGV AIRを利用できる区間
パリ シャルル・ド・ゴール空港からTGV AIRを選べる路線は以下の14路線です。
- アンジェ サン・ロー
- アヴィニョン TGV
- シャンパーニュ・アルデンヌ TGV
- ル・マン
- リール・ヨーロッパ
- ロレーヌ TGV
- リヨン パール・デュー
- ナント
- ニーム
- ポワティエ
- レンヌ
- サン・ピエール・デ・コール
- トゥーロン
- ヴァランス TGV
引用元:エールフランス航空 – 飛行機+列車を組み合わせた旅行
※AIR TGVを選んだ場合、エールフランス航空を利用した場合はマイレージ加算されますが、パートナーのデルタマイルはこの区間はマイレージが加算されません。
TGV AIRを利用するメリットとデメリット
TGV AIRを使うメリット
TGV AIR(飛行機+列車)のメリットは1つです。※リヨンの場合
街の中心部に到着するのでTGVのほうが所要時間が短くて便利
リヨンは空港から市内のパール・デュー駅まで約20〜30分とわりと近いのですが、【TGV AIR】を使ったほうが到着が早いので荷物が少ない出発時は【TGV AIR】のほうが便利です。
TGV AIRを使うデメリット
荷物が増える帰りは遅延のリスクと荷物の運搬を考えると【TGV AIR】よりも飛行機のほうがいいと思いました。
デメリットや懸念事項は4つあります。
荷物をシャルル・ド・ゴール空港まで自力で運ぶ必要がある
TGVに乗り込む際は駅にもよりますが、エスカレーターや階段での上り下り必須です。
リヨンのパール・デュー駅は時々エスカレーターやリフトが故障していたので、行き先のホームによっては階段を大きな荷物を持って上り下りする人たちも多くいました。※故障はフランスではよくあります。
荷物もTGV内の荷物置き場に自分で置く必要があります。
TGV列車内に荷物置き場はあるのですが、混んでいる時期は始発でない限り荷物を置くスペースがなく置き場所に苦労します。
実際私たちは荷物が多く(2人で合計4つのスーツケースやキャリーケース)、TGV乗り口の荷物置き場は既にいっぱいで通路途中や奥にある荷物置き場を整理して載せる必要がありました。
既に乗り込んでいた乗客にとても親切な青年がいて助けてくれたのでなんとか載せることができましたが、荷物が多い場合は苦労します。
チェックインはシャルル・ド・ゴール空港で行う
【TGV AIR】だからといってチェックインを特別にパール・デュー駅でするわけではありません。日本行きの飛行機のチェックイン&ドロップオフはシャルル・ド・ゴール空港で行います。
TGVは遅延も多い
時期にもよりますが私たちが乗ったのは8月でフランスのバカンスシーズンでした。
遅れて乗れない場合もエールフランス航空が代替便の保障をしてくれますが、行きはよくても帰りは仕事の関係もあるのでちょっとハラハラしました。
個人的には、行きは【TGV AIR】を使ったら便利だけど帰りは飛行機のほうがいい、と思ったので荷物の多い私たちは次回からは飛行機を選ぶと思います。
フライングブルー以外のマイレージは加算されない
マイレージを集めている場合は少しの距離でも加算されないのはちょっと残念です。
TGV AIRまとめ
エールフランス航空を予約するときに選択肢にある【TGV AIR】を実際に使った感想を紹介しました。
ヨーロッパでさくさく通信!
有益な情報、ありがとうございます。
参考になりました。
>> satishi hondaさん
コメントありがとうございます。
お役に立てたようでしたら嬉しいです!(^^)