これならシネマティックな動画も撮れる!と思ったものの、そのままで撮れるわけではなく、シネマティックな動画を撮るにはそのための設定が必要です。
もし私と同じように動画を始めたばかりで、シネマティックな動画をSONYのαシリーズで撮りたいという方の参考になれば嬉しいです。
一眼レフカメラでシネマティックな動画を撮るための設定
一般的に、一眼レフカメラでシネマティックな動画を撮るための設定は5つです。
- マニュアルモードで撮影する。
- フレームレート(fps) を撮影時60fpsまたは120fpsで、編集時に24fpsにする。
- シャッタースピードは1/50 *外で撮影するときはシャッタースピードが上がり過ぎるのを防ぐためにNDフィルターを使うという技もある。
- ピクチャースタイルを選ぶ(メーカーによって名称が異なる)。
- ホワイトバランスはマニュアル設定にする。
フレームレート(fps)
フレームレートとは、1秒間に入れるコマの値です(fps=frame per second)。何を作るかによってフレームレートの値は変わりますが、一般的にはアニメは12fps、映画は24fps、テレビは30fpsと言われています。
編集でスローモーションにする場合は、撮影時には60fpsや120fpsを選択して、編集時に24fpsで変換することで滑らかなスローモーションになります。(撮影時に24fpsを選んでスローモーションにするとカクカクした映像になります)。
シャッタースピード
シャッタースピードはフレームレートの約2倍で設定します(フレームレートが24fpsなら1/50など)。
ピクチャースタイル
ピクチャースタイルはlogで撮影したほうがいいと言われていますが、logで撮影するにはデメリットもあります。※こちらについては後述します。
ホワイトバランス
ホワイトバランスはマニュアル設定します。
少し重くて手軽にできないことを考えたら動画撮影はミラーレスカメラのほうが便利ですが、一眼レフカメラでもシネマティックな動画を撮ることは可能です。
参考にしたWEBサイト:
SONY α7cでシネマティックな動画を撮るための設定
私自身が実際にSONYのα7cで設定した内容を紹介します。
設定は、MENUから選びます。
SONYのミラーレスカメラα7cのヘルプガイドをSONYオフィシャルサイトでみる
SONYのαシリーズ(α7III、α7c)でシネマティックな動画(YouTube用)を撮るためのカメラの設定
シネマティックな動画を撮るために必要な基本の8つの設定です。
- 記録方式
- F値
- シャッタースピード
- 露出
- ISO
- フレームレート
- フォーカス
- ピクチャープロファイル
記録方式
α7IIIでは複数の設定がありますが、α7cでは2択しかありません。
- XAVC S 4K:4K解像度(3840×2160)で記録する。
- XAVC S HD:HD解像度(1920×1080)で記録する。
記録方式はHAVC S4K(画質はある程度保ちつつ、容量はコンパクト)を選びます。
MENU→📷2(撮影設定2)→[🎞記録方式]→希望の設定を選ぶ。
※α7IIIでは記録方式が複数あります。こちらは今後の参考用に記載しています。
- XAVC S-I 4K(画質は良い/容量大/編集しやすい/H264)
- XAVC S 4K(容量大/編集しやすい/H264)
- XAVC HS 4K(画質は良い/容量少なめ/編集はやや重い/H265)
※プロキシ設定で8bitにする(Macbook Proで編集するときに10bitだとプレビューができない)
F値
開放より絞ったほうがボケ感がいい感じで出てシネマティックな動画になります(f1.4ならf1.6など。f2.0まででもOK)。
シャッタースピード
シャッタースピードはフレームレートの約2倍の数値を選びます(24fpsで撮影するときは1/40など)。α7cは1/40がないので、1/50や1/60を選びます。※夜の撮影の場合は1/30にするなど、状況に応じて数値を変える必要があります(そのときはISO感度の数値も調整する)。
露出
露出は基本的にマニュアル設定にします。
ISO
ISOは基本的にマニュアルで、1/125くらいに設定すると手ブレ防止にちょうどいい数値です。
フレームレート
4Kの24fpsを選びます。
MENU→📷2(撮影設定2)→[🎞記録設定]→希望の設定を選ぶ。
スローモーションを選ぶときはフルHDを選んで、編集時にアップスケールします(画質は少し劣る)。※スローモーション撮影はデータが重くなるので注意です。
フォーカス
手軽にする場合はAF。あるいはタッチパネル。
MENU→📷2(撮影設定2)→[🎞AF乗り移り感度]→希望の設定を選ぶ。
AF乗り移り感度についてSONYのオフィシャルサイトで設定をみる
MENU→📷2(撮影設定2)→[🎞AFトランジション速度]→希望の設定を選ぶ。
AFトランジジョン速度についてSONYのオフィシャルサイトで設定をみる
ピクチャープロファイル
ピクチャープロファイルはlogを選択するとISOが上がったり露出が難しかったりというデメリットもあることがわかったので、私はα7cではHLG2(PP10)で設定しています。
logを選択する場合のデメリットを参考までに以下に記載します。
- USOが上がる(=ノイズが増える)
- 露出が難しい(+2くらいに上げないといけない)
- 静止画との切り替えが面倒くさい
※通常はISOは100-200くらいにしますが、logを選んだ場合は800からの設定になる。
※昼間にlogで撮影するときはNDフィルターを使ったほうがいい
※夜の撮影ならlog利用がおすすめ
SONYのオフィシャルサイトでピクチャープロファイルの設定をみる
以下のYouTubeにあるAUXOUTさんの設定はHLG(PP10)/カラーモードを709(専用LUTを使っている)ということなので、参考にさせていただきました。
カラーグレーディング(ダヴィンチリゾルブ)についての参照動画
Log撮影についての参照動画。
SONYのピクチャープロファイルについての動画
ピクチャープロファイルの設定方法
MENU→カメラ1→11/14の一番下にあるピクチャープロファイルでタイプを選びます。
Sonyの新カメラα7IIIの写真・動画の設定はこれがベスト
シネマティックな映像表現をするためのカメラ設定【α7III, α6600】
SONY α7cでシネマティックな動画を撮るために必要な設定まとめ
SONYのミラーレスカメラ、α7cでシネマティックな動画を撮るために必要な設定をまとめました。
余談ですが、動画をいい感じに撮影するのにいい時間帯は日の出の1〜2時間後、または日没の1〜2時間前に逆行を利用して撮影するといいです。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
この記事が少しでも参考になると嬉しいです。
今回紹介しているSONYのα7cの本体はこちら(↓)。
装着しているレンズ:28mm f2(FE 28mm F2 SEL28F20)。
α7c自体がコンパクトなので、28mm f2のコンパクトさは見た目も相性いいです。もう一つ24mm f1.4レンズを持っていますが、バランスとしてはちょっと大きく感じます(でも映りは最高にいいので気に入っています!)。