ルルドはピレネー山脈のふもとにあるフランス南西部の町です。
カトリックの聖地として世界的に有名ですがその理由はルルドの泉の存在です。
ベルナデッタ・スビルー(Bernadette Soubirous, 1844年1月7日 – 1879年4月16日)はフランスの聖女。南仏のルルドで聖母の出現を体験し後にヌヴェールの愛徳女子修道会の修道女となる。写真に撮られたカトリック教会の最初の聖人である。ベルナデッタによって発見された泉の水によって不治の病の治癒例が多く見られ、教会が公認したものだけでも68例にのぼりルルドはカトリック教会の最大の巡礼地の一つとなった。Wikipediaより
ルルドでは洞窟の泉から涌き出る泉を自由に組むことができるだけでなく、聖水で沐浴をすることもできます。
ここではルルドの泉や沐浴、そしてろうそく行列などルルドならではの体験を紹介します。
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奇蹟が起きたルルドの泉
ルルドの泉(サンクチュアリ)
私は初めてルルドの泉の存在を知り物語を読んだときから(漫画で知りました)、ルルドの泉は川のほとりに涌き出る泉だと想像していました。※実際そうだったようです。
奇跡の泉は洞窟にあるマリア像の左下にあり今もこんこんと水が湧いています。
洞窟がある手前の水場までこの泉からの水をひき、いくつもの蛇口から好きなだけ水を汲むことができるようになっています。
たくさんの人たちが容器を持って来て水を汲んでいた姿が印象的でした。
サンクチュアリの周りにあるお土産屋さんで買った小さなボトルにも水を詰めてお土産に。
お土産用の小さなボトルもかわいいです。
- ルルドの泉(Sanctuaires Notre-Dame de Lourdes)
- 1 Avenue Mgr Théas, 65108 Lourdes, フランス
今でも泉が湧くマサビエルの洞窟
聖母マリアが出現したと言われている洞窟がマサビエルの洞窟です。
奇蹟の水はマリア像の左下奥から今もこんこんと涌き出ています。その様子を見るために訪れる巡礼者も多く、私自身も並んで実際に目にしました。
洞窟の中の岩は黒光りしている箇所が多いのですが、岩が黒光りしているのは信心深い人たちが祈りながら岩の表面をなでていくためです。
私も並んで実際に涌き出る泉を見たのですが写真は撮っていません。
撮影禁止だったかどうか覚えてないのですが、とても敬虔なクリスチャンの方々を目の当たりにしたら(しかも車いすに乗った人たちが本当に多い)好奇心で写真を撮るのはいけないような気がしたからです。
- マサビエルの洞窟(Grotte de Massabielle)
- 1 Route de la Forêt, 65100 Lourdes, フランス
聖地ルルドならではの体験
クリスチャンでルルドへも行ったことのある友人から「行くならろうそく行列をやっている季節がいい」と聞いていました。
ろうそく行列(Procession)
ろうそく行列は宗教行事ですが、クリスチャンでなくても参加できます。私は1人で訪れた6月にろうそく行列を見学してきました。
ろうそく行列は【Procession】と呼ばれるものです。イースターの時期から夏の間毎日行われています。※2018年は夕方17時から開催
この時間になると、どこにこんなに人がいたんだろうというくらいにたくさんの人たちがサンクチュアリを目指して歩いていきます。
私はサンクチュアリ周辺のショップでろうそくを買い、ろうそく行列には参加せず外から見学しました。
聖ビオ10世地下バジリカ聖堂の階段から上のほうに見学する人たちがずらっと立ち並び、ろうそく行列を見守ります。
ろうそく行列が始まる時間になると行列に参加する人・外から見学する人でいっぱいになります。
21時にろうそく行列は始まりました。
車いすに乗った人たちが先頭に、そして車いすを支えるボランティアの方々も一緒に側に。教会の前にいる人たちが祈りの言葉を唱えます。
私が見学していたあたりではイタリアからの団体さんがたくさんいてイタリア語が飛び交っていましたが、ルルドには年中世界中からたくさんの人たちが訪れるそうです。
徐々にろうそくに火が灯り皆で合唱するアヴェ・マリアの賛美歌の歌声が響く様子には感動しました。
賛美歌の歌詞はろうそくを灯す笠に書いてあるので、歌詞を覚えてなくても一緒に合唱することができます。
ろうそく行列は約40分くらいで終了しました。
沐浴(Bath)を体験
マサビエルの洞窟の隣り(奥)に沐浴場(Bath)があります。
ルルドでは毎朝9時から沐浴(Bath)を行っています。
9時からスタートする沐浴のために6時前後から並ぶ人たちもいるくらいで、でも6月は空いているから運がよかったら出発までに間に合うかもしれないというので行ってみることにしました。
沐浴のときは小さな部屋で身につけているものを全て脱ぎ置いておくため、貴重品は持って行かないほうがいいです。
沐浴の順番を座って待っている人たちの中に異様な集団が・・・!と思ったら、制服を着た日本からの修学旅行生がいました。
並んでいる私を見て一瞬驚き、そして控えめそうに、でもとっても興味ありそうに見ていたのですが(他に東洋人がいなかったので)そのうちリーダー格の子が思いきった様子で話しかけてきました。
「日本の方ですか?」
「そうですよ」と日本語で答えると、お~~っ!と歓声が(笑)。
「1人でまわっているのですか?」
「はい。1人でまわってますよ」と答えると、また「お~~、すごい~!」という歓声が(笑)。
彼女たちは和歌山のクリスチャンスクールから来た修学旅行生たちで、ルルドに滞在した後はパリのルーヴル組とナヴェール組に分かれての旅行なんだそうです。
ナヴェールには奇蹟の少女ベルナデッタが今も変わらぬ姿で安置されている修道院があります。
日本の学生にまさかルルドで会うなんてと私も驚きましたが、沐浴のために並んでいた私の周りの人たち(主にイタリア人の方たち)も、制服姿の敬虔な様子の学生たちを見て私に質問が飛んできたほどでした。
1時間ほど待ち、そして沐浴。
待っている人がそれほど多くなかったので、沐浴が始まると時間はわりとあっというまでした。
室内(男女別)で全ての衣服を脱ぎ、ローブをまといます。
2人のボランティア(おばあちゃん)の方がBathへ導きお手伝いしてくれるのですが、ばしゃーんとBathへ打ち付けられて立ち上がったらマリア様の像へキス、そしてお祈りを捧げます。
それで終了なのですが、冷たい水に浸かるにもかかわらず不思議とその後タオルがあるわけでもないのにすぐに体は乾いて服を着ても濡れていないのが不思議でした。
最初に「沐浴」と聞いていれば大体の想像はつくのですが、オーナーご夫人とは英語での会話なので「Bath」が何なのか私には不明でこの儀式?が始まるまで本当にどきどきしていました。
その後Toulouse行きの列車で偶然出会った日本人のカメラマン男性も、今朝ふらっとルルドに来てみたら沐浴を終えた学生に会い勧めらたので沐浴を受けたと話していました。
宗教的なものなので好き嫌いもあると思いますが、ルルドへ来たら沐浴(Bath)を受けるのもいいかもしれません。
まとめ
カトリックの聖地ルルドについて紹介しました。
ルルドの泉はずっと何年も前から行きたかった場所なので、行くことができてろうそく行列に参加することもできたことが本当に嬉しかったです。
祈りを捧げる人たちが多いからか街全体が平和で温かい空気に満ちあふれている気がしました。
聖人となったベルナデットはヌヴェールにあるサン・ジルダール修道院で、生前と変わらぬ姿でまるで眠っているかのようなそのままの姿で今も安置されています。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
この記事が少しでも旅の参考になると嬉しいです。
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